母の価値観は絶対的 頼りたくない、けど感謝しなければ

(悩みのるつぼ) 相談者

 40代女性です。母のことで相談があります。

 母は私が幼い頃から、いつも家に居て、学校から帰ってくる私を待って、話をよく聞いてくれました。ただ勉強ができて、親の言うことを聞く「いい子」の価値観が強かったと思います。私も、母の価値観が絶対的なものだと信じて育ちました。

 結婚後は、元夫からの暴力に何年も悩んできました。ある時、暴力には触れずに母に相談したところ、「嫁ぎ先の愚痴を言うもんじゃない」と一喝されました。しかし、暴力がエスカレートし、私は子どもたちと一緒に逃れる決心をしました。母に協力してもらう必要があるため、暴力についても打ち明けたら、「どうしてもっと早く話さなかったのか」と責められました。

 母は私を独立した人間と認めておらず、見守られているというより、監視されているような気持ちになります。離婚協議中も話し合いの進め方を指示してきたり、無断で元夫の父親や担当の弁護士に電話をかけたり。離婚成立後には、子どもたちのためだと、私の生命保険加入を勝手に決めてきました。

 現在、私はフルタイムで働いているため、時に母に子どもを預けなくてはなりません。しかし、できれば母に頼りたくないと考えてしまい、母に感謝しなければという思いとの間で葛藤しています。どう気持ちを整理したらいいのでしょうか。

回答者 政治学者・姜尚中

 夫の暴力から解放されたと思っ…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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