決められた「らしさ」にNO 女性ドラァグクイーンのギラギラの武器

有料記事

緒方江美/アフリーダ・オー・ブラート

 「表現は、自分を守る武器になる」。そう語るのは、ショコラ・ド・ショコラ。私と同じ、女性のドラァグクイーンです。緑色の口紅に長い付け睫毛(まつげ)を施し、色鮮やかな衣装で踊る姿は、多くのファンを魅了しています。

【連載】VIVA LA VIDA!

昼は展覧会などの進行を担うアートマネジャー、深夜0時からはドラァグクイーン。二つの顔を持つ緒方江美/アフリーダ・オー・ブラートさんが、現代美術やクラブカルチャー、社会の多様性についてつづります。

 ドラァグクイーンの起源は世界中に諸説あり、日本では1980年代後半に大阪・京都で、90年代には東京で同時多発的に誕生し、全国へ広がったと言われています。今では、テレビ等を通じてその存在が知られるようになりました。ゲイ男性が多くを占めますが、ショコラのように女性のクイーンもいます。

 ミュージシャン・ROLLYさんのライブで見たドラァグクイーンに「人間なのかさえ分からない破壊的な存在」だと憧れ、2008年にデビュー。以降、様々なショーへの出演をはじめ、時にゲイクラブのステージへ、ニューハーフショーの中へと、表現の場の拡張を続けました。

 16年に小学生と共に踊るシ…

この記事は有料記事です。残り773文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment