波瑠、自信なく一度は断った映画 頭も体も心もフル稼働

 真摯(しんし)なまなざしでまっすぐに見つめられると、つい、背筋が伸びてしまう。意志の強さに裏打ちされたまなざしにはそんな力がある。公開中の主演映画「弥生、三月―君を愛した30年―」でも、そのまなざしはいじめをする同級生をさとし、夢をあきらめた友を励ましていく。

 作品は、彼女が演じる弥生と太郎(成田凌)の物語。高校生から中年時代まで、親友の死、結婚、離婚、不倫、震災など波乱の30年を描く。「家政婦のミタ」など数々の人気ドラマの脚本を担ってきた遊川和彦の監督2作目だ。手だれのストーリーテラーだけに展開の巧妙さは半端じゃない。3月1日から31日までを1日ごとに、昭和のある年、次の日は平成のある年と、年を変えながら。ドラマを紡いでいく。

ちょっとでも力を抜くと…

 あまりの壮大さに「弥生役を背負える自信がない」と最初は断った。「やってもらえませんか」「今回は難しいです」。そんなやりとりを何回か重ねた末に決断した。最終的に決断したのは、遊川監督の情熱と純粋さに心を動かされたからだ。「監督が『なぜ弥生役が私でなければならないのかを熱く語る中で、作品に対して変な計算をしない純粋さが見えてきて、監督との仕事はとても意味があると思うようになったのです」

 いざ撮影に入ってみると、セリ…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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