海保、7都府県からの異動延期を検討 数百人対象

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、海上保安庁が15日付で予定していた人事異動の延期を検討している。緊急事態宣言の対象区域になっている7都府県から地方への異動者が数百人おり、感染を広げるリスクがあるためだ。

 海保は全国に150以上の拠点があり、毎年4月1日付で転勤者を含む約3千人が異動していた。ところが、近年の引っ越し費用の高騰で自腹で持ち出しになる職員が出たため、今年から時期を分散させることにした。15日には約4千人が異動する予定で、このうち数百人が7都府県からの転勤者だった。

 事情が一変したのは7日。7都府県に緊急事態宣言が出されたことで、海保内部で「異動自体が感染を拡大させるリスクになりかねない」との意見が浮上し、時期を見直す検討が始まった。

 海保の担当者は「今週末に引っ越しを予定している職員も多いので、延期すれば負担をかけることにもなる。とにかく早く結論を出したい」と話す。仮に予定通り異動した場合でも、7都府県からの職員とその家族については、2週間は不要不急の外出を自粛するよう求めるという。

 地方には職員が少ない拠点もあり、自宅待機が続くと巡視船の運航などに影響が出る可能性もある。(贄川俊


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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