海外での臓器移植を無許可であっせん容疑 NPO法人理事を逮捕

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 無許可で臓器移植をあっせんしたとして、警視庁は8日までに、横浜市に事務所を置くNPO法人「難病患者支援の会」理事の菊池仁達容疑者(62)=横浜市=を臓器移植法違反(無許可あっせん)の疑いで逮捕した。捜査関係者への取材でわかった。両罰規定に基づき、同法人も同じ容疑で書類送検する方針。

 捜査関係者などによると、菊池容疑者と同法人は厚生労働大臣の許可を得ていないにもかかわらず、海外に渡航して臓器移植を希望する日本人患者に対し、摘出した他人の臓器の提供をあっせんした疑いがある。同法人があっせんした移植が行われた海外の病院では、手術後に合併症を引き起こすなどして死亡したり重篤な症状になったりするドナーや患者がいたという。

 同法人は2007年の設立。ホームページでは「腎・肝・心臓・肺移植の海外渡航に関する支援及び情報提供が私たちの活動」とうたっている。ただ、今年1月には新規患者の対応は3月末で終了するとしていた。

 日本臓器移植ネットワークによると、日本国内の100万人あたりのドナー数は0・62で、米国(41・88)やドイツ(11・22)など世界各国に比べて臓器の提供件数が少ない。特に待機者の多い腎臓移植は約15年待ちだとしている。

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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