海洋放出、東電の賠償に不安 風評被害巡り拒否した例も

 東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出が2年後にも始まる見通しになった。政府が13日、国内外の懸念を押し切る形で基本方針を決定した。十分な風評被害対策はとれるのか。

 政府は基本方針で、「風評影響を生じさせないとの強い決意をもって対策に万全を期す」とする。水産業では生産、加工、流通、消費の段階で対策を徹底し、販路拡大を支援する。観光客の呼び込みにも力を入れる。流通段階の問題解決にも取り組むが、消費者の理解が進むことが必要だ。

 政府が打ち出す対策には従来と同じようなものもあり、効果ははっきりしない。具体化まで時間がかかりそうなものもある。

 消費者庁の風評に関する意識調査では、放射性物質への不安を理由に福島産食品の購入を「ためらう」人は2021年は8・1%で、13年の19・4%から減った。イメージが回復していただけに、実効性のある対策が課題となる。

 「原発事故と『食』」の著書がある筑波大の五十嵐泰正准教授は、「政府のこれまでの取り組みは、科学的な安全性の啓発に重心があった。流通面の課題を解決すると打ち出したのは評価したい。福島産品の販路を守るため、各省庁が連携してほしい」と話す。

 風評被害への賠償のあり方も焦点になる。政府は東電に、期間や地域、業種などは限定せずに賠償するよう求めた。損害の立証の負担を被害者に一方的に負わせず、「被害者に寄り添って迅速に対応する」よう指導するという。

 だが、賠償が適切になされるの…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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