海辺の凧揚げはどこかむなしい 遊びは思うままにならぬからこそ

 毎年正月は須磨海岸で凧(たこ)揚げをしている。

 海からの風が吹いているので、ぼんやり立っているだけで凧が勝手に上がっていくからラクなのだ。初めて体験した時にはこんなに簡単に上がるなんてと感動し、聖地を見つけたぞ、誰にも教えてなるものかと固く誓った。

 しかし……。

 海辺の凧揚げは不思議と盛り上がらない。いつも空に舞い上がった瞬間だけは気分が良いのだが、数分もすれば子は糸巻きを私に渡し他の遊びを始めてしまうし、私もまたパタパタ派手な音をたてて元気にはためく凧とは対照的に、どこかむなしさを感じている。

 それでも年に一度のことだか…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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