渋谷親子刺傷事件で15歳少女を少年院送致 さいたま家裁

仁村秀一

 東京都渋谷区の路上で8月に母子が刺されて大けがをした事件で、さいたま家裁(加藤学裁判長)は14日、埼玉県戸田市の中学3年の少女(15)が2人を殺害しようとした殺人未遂などの非行内容を認めて、少年院に送る決定をした。少年院での矯正教育は相当長期間(3年程度)とするのが相当とした。

 決定などによると、少女は8月20日午後7時20分ごろ、東京都渋谷区円山町の路上で19歳の女性と53歳の母親を果物ナイフで複数回突き刺して殺そうとし、全治1~3カ月の大けがをさせた。少女は2人とは面識がなかった。

 決定は「無関係の第三者を殺害しようとしたもので悪質」と指摘。前もってナイフを買って準備していたことや殺せそうな相手と場所を選んでいたことから、「計画性が認められる上、行為態様も執拗(しつよう)かつ危険」とした。

 一方で、殺人が未遂に終わっていることや非行歴がないこと、少女の家庭環境なども考慮。少女が「本件の重大性や自己の問題性に向き合い始めている」ことも踏まえたうえで、刑事処分でなく、少年院での保護処分が相当と示した。(仁村秀一)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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