渡れば時代劇気分? 23回流されても愛されるレトロ橋

 京都・木津川の「流れ橋」は増水すると橋の上部が流される。「逆らわないのが吉」の精神で今春、23度目の復活を果たした。

拡大する全長356・5メートルの木造橋「上津屋(こうづや)橋」にはサイクリングや散歩を楽しむ多くの人たちが訪れる=京都府八幡市・久御山町境、筋野健太撮影

 木津川の堤防の上に立つと、木造の「流れ橋」は約350メートル先の対岸まで一直線に延びていた。京都府八幡市と久御山町を結ぶ橋の正式名称は「上津屋(こうづや)橋」。手すりがなく、橋脚に板張りの通路を乗せただけ。増水すると通路が浮き上がって流される。通路はワイヤで橋脚と結ばれ、水が引けば再び橋脚の上に載せて使える。激流や流木で橋が壊されないための工夫だ。

拡大する俳優の故藤田まことさんが寄贈した石碑=京都府八幡市、筋野健太撮影

 橋の完成は1953年3月。5カ月後に豪雨で初めて流されて以降、昨年10月の台風19号まで計23回流された。橋は府道の一部だ。2011年から4年連続で流され、その度に復旧に数千万円かかるため、府は14年に橋のあり方を見直す検討委員会を設けた。だが、地元住民らからは「景観を残して」との要望が相次ぎ、流れ橋は残った。

拡大する木造橋「上津屋(こうづや)橋」にはサイクリングや散歩を楽しむ多くの人たちが訪れる=京都府八幡市・久御山町境、筋野健太撮影

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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