源流で飲んだ「一滴との出会い」 中学生が河川事務所の一日所長に

東孝司

 今年度の「全日本中学生水の作文コンクール」(水循環政策本部など主催)で、最優秀の内閣総理大臣賞を受賞した徳島県阿南市立那賀川中学校3年の笠江駿(はやと)さん(15)が23日、国土交通省那賀川河川事務所の一日所長を委嘱され、治水・利水の取り組みを学んだ。

 笠江さんの作文の題は「一滴との出会い」。小学5年のときに那賀川源流探検ツアーに参加し、水源の一滴をすくって口に流し込んだ経験をきっかけに、河川を守る清掃活動を続けていることを書いた。作品は全国約9千通の応募作の中で最上位賞に輝いた。

 那賀川を管轄する阿南市の同事務所は、笠江さんに流域の安心・安全などについてさらに見識を深めてもらおうと、この日、事務所に招待。一日所長の委嘱状を受け取った笠江さんはさっそく所内のオンライン会議に出席し、河川の水位監視モニターをチェックし、洪水時の浸水予測図も確認した。河川の現場へ出て水質検査や不法投棄などのパトロールもした。

 笠江さんは「浸水予測は多くの人が知っておくべきだと思った。将来は常に防災を意識する建築士になりたい」と話した。(東孝司)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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