無罪主張の元医師、父殺害で二審も懲役13年 大阪高裁が控訴棄却

森下裕介

 2011年3月、自身の父(当時77)を殺害したとして、殺人罪に問われた元医師の山本直樹被告(46)=医師免許取り消し=の控訴審判決が6日、大阪高裁であった。長井秀典裁判長は、懲役13年とした一審判決を支持し、被告側の控訴を棄却した。

 判決によると、山本被告は、母の淳子被告(79)=同罪で懲役11年判決で上告=、知人で医師の大久保愉一(よしかず)被告(45)=同罪などで懲役18年判決=と共謀。11年3月、長野県内の病院に長期入院していた父を退院させ、車で東京都内のアパートに移動させた後、何らかの方法で殺害した。

 弁護側は控訴審で、山本被告が事件当日、大久保被告に計画の中止を提案したと主張。アパートで大久保被告と父が2人きりになった10分程度の間に殺害されたとして、自身は無罪だと主張した。一審・京都地裁裁判員裁判の判決は、「付き合いの長い山本被告の父を、大久保被告が無断かつ独断で殺害したというのはあまりにも不自然」と指摘。山本被告が事件後、大久保被告に感謝の気持ちを示していたなどとして、弁護側の主張は「信用できない」と結論づけた。

 山本被告は、大久保被告と共謀して19年11月、難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)の女性患者を殺害した嘱託殺人罪でも起訴され、昨年12月、京都地裁で懲役2年6カ月(求刑懲役6年)の判決を受け、控訴している。(森下裕介)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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