燃える民家、隣の家には耳の不自由なおじいさん 男性はかけつけた

松浦和夫

 滋賀県湖南広域消防局北消防署は28日、火事が起きた民家の隣家から耳の不自由な90代の男性を救助したとして、守山市守山2丁目の会社員、長谷川健治さん(50)に感謝状を贈呈した。男性の民家も延焼したといい、長谷川さんは寝室にいた男性をおぶって助け出した。

 北消防署や長谷川さんによると、火事は7月31日午後9時45分ごろ、守山市守山2丁目の民家で発生した。近くに住む長谷川さんは妻と愛犬と散歩中だった。焦げ臭いにおいで火事だと気づき、現場にかけつけて初期消火をした。

 すると、近所の女性から東隣の民家に耳の不自由な高齢者が1人で住んでいると伝えられた。とっさに自分が助けるのが一番早いと判断。女性とともに勝手口から家に入り、1階寝室のベッドで横になっていた男性をおぶって路地まで避難させた。

 男性は火事に気づいていなかった。けが人はいなかったが、男性宅もほぼ全焼した。

 長谷川さんは子どもの頃から親に「困っている人がいたら助けなさい」と言われていた。「けが人がいなくてよかった。地域の人が絶えずおじいさんのことを気にかけていたから、助けることができました」と話した。(松浦和夫)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment