環七の地下でドビュッシー 調節池の巨大空間でクラシックコンサート

西岡臣

【動画】地下調節池でクラシックコンサート=西岡臣撮影

 東京都内の増水した河川が氾濫(はんらん)しないため、一時的に増水した水などをためる地下調節池で22日、クラシック音楽を聴く催しが開かれた。防災に関心を持ってもらおうと、調節池を管理する東京都公園協会と旅行会社が企画した。

 この施設は環状7号線(環七通り)の杉並・中野区の道路下を通るトンネル型の「神田川・環状7号線地下調節池」(全長4・5キロ)で、直径12・5メートル、貯水量54万立方メートル。フルート奏者がドビュッシーの「アラベスク」などを三重奏で披露した。見学会に参加した約60人の参加者たちは巨大な「コンサートホール」に響き渡る優雅な音色を楽しんだ。

 杉並区から参加した会社員大江愛子さん(45)は「トンネルの奥まで音が届くようで、コンサートホールよりもきれいな音色に聞こえました」と話した。

 同協会の担当者によると、1日3回ですでに満員の回が出るなど、他の企画に比べても比較的好評という。「近年は都内で川が氾濫することも少なくなったが、その裏にはこのような調節池の存在があるということを知ってもらえれば」と話した。

 1月29日(日)にも同様に、トロンボーン三重奏のコンサートが開かれる。申し込みは26日まで。問い合わせは東武トップツアーズ(kannana@tobutoptours.co.jp)まで。(西岡臣)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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