生活保護費でホテル971泊 水増し許した市の甘い運用

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宮脇稜平、奈良美里、唐沢俊介

 「なんでこんなことができるの?」。生活保護費を水増しして盛岡市に申請し、2年8カ月もの間、ホテルに泊まっていたとして男が岩手県警に詐欺容疑で逮捕されると、ネット上には疑問の声が相次いだ。容疑は計971泊分、約1435万円に上る。事件の背景には制度の想定を超えた、市の甘い運用がある。(宮脇稜平、奈良美里、唐沢俊介)

詐欺容疑で逮捕の男 その手法は

 逮捕されたのは糸田仁被告(53)。捜査2課の発表では、2018年8月から21年3月までの間、青森県八戸市のホテルに宿泊した際、実際の支払額より高い金額が記された領収書を使って生活保護費(住宅扶助)を住民票がある盛岡市に申請し、水増しした保護費をだまし取った疑いがある。妻(47)と90代の父親の3人分を申請しており、妻も逮捕・起訴された。

 捜査関係者によると、糸田被…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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