痴漢抑止バッジコンテスト 原動力は被害を先送りした自分への悔恨

 直径57ミリの缶バッジが社会を変える。

 一般社団法人「痴漢抑止活動センター」(事務局・大阪)の代表松永弥生さん(44)はそんな思いで突っ走ってきた。

 2015年夏。幼なじみの投稿をSNSで見た。毎日痴漢に苦しんでいた高校生の娘が「痴漢は犯罪」と書いた手作りのカードをかばんにつけて電車に乗ったら、痴漢に遭わなくなったと書いてあった。

 「彼女(娘さん)をひとりにしておきたくない」

 その思いに駆られ、すぐに缶バッジの制作を幼なじみに提案。デザインコンテストとクラウドファンディングを合わせてやることにした。

 記者会見をしたらネット記事になった。すると、コメント欄には「迷惑だ」「こんなのつけている女は迷惑」「冤罪(えんざい)が増える」など否定的なコメントが並んだ。ただ、中には「バッジでは冤罪は生まれない」と反論してくれる人もいて、うれしかった。

 痴漢抑止活動センター(事務局・大阪)は毎年、痴漢抑止バッジデザインコンテスを毎年行っています。今年は9回目です。募集は8月1日からです。記事の後半では、センターの代表を務める松永弥生さんがどんな思いでコンテストを始めたか、その思いを聞いています。

 当初は、デザインを募集して…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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