目指すは広島のハチ公 「彫像」に扮し、商店街を見続けて12年

本通商店街に立つKURAUさん。通行人の不思議そうな視線がたまらなくうれしい=2021年7月21日午後7時7分、広島市中区、福冨旅史撮影

 洋服屋の前にマネキンが立っている。でも、何か様子が変だ。通行人が足を止めてのぞきこむ。もしかして人間?

 広島市中区の本通商店街で活動するスタチューパフォーマー。大道芸の一種で、その名の通り「彫像」に扮する。赤いジャケットに茶色のアイマスク。高さ約30センチの台の上で6時間、動きを止める。

 閉店後の店の前に立ち続けて12年。週末を中心に週4回、夕方から深夜まで、移りゆく商店街を見守ってきた。

 高校を卒業し、一度は広島市役所へ。人間関係に悩み、うつ病と診断された。28歳で退職し、2年間アルバイトをしながら「自分が一番得意なこと」を考えた。思い浮かんだのがパントマイムだった。

自分が一番得意なことを考えた

 中学時代に見たテレビの映像…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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