知的障害者の不動産「無断」売却、不妊処置提示の法人 元利用者提訴

 北海道江差町で障害者施設を運営する社会福祉法人「あすなろ福祉会」の元利用者の60代男性が、相続した札幌市の土地・建物を同会側に無断で売却され、代金も返還されていないとして、同会と樋口英俊理事長を相手取り、約5854万円の損害賠償を求める訴えを函館地裁江差支部に起こした。提訴は9日付。男性は知的障害があり、原告側は「財産権の侵害で、きわめて悪質な行為だ」と主張している。

 樋口理事長は取材に「売買契約は男性と叔父が同席して行われた。送金を含めて適正だったことは法廷で証明する」と話した。

 訴状や原告代理人の川口智博弁護士によると、男性は1990年ごろから2021年末ごろまで、同会の施設に入所していた。自分名義の口座通帳の管理を同会に依頼し、同会が通帳を預かっていた。

 17年に母親が亡くなり、札…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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