研修医自死、両親が市立伊丹病院を提訴「長時間労働で精神障害」主張

黒田早織

 兵庫県伊丹市立伊丹病院の男性研修医(当時25)が2018年、長時間労働などで精神障害を発症し自殺したとして、両親が病院側に約1億3千万円の損害賠償を求めて神戸地裁に提訴していたことがわかった。

 提訴は7月3日付。訴状によると、男性は18年4月に同病院に採用され、外科などで業務に従事したが、7月12日に寮の自室で死亡していた。同年5月に99時間、6月に96時間の法定外労働時間があったと主張している。

 両親は、男性は医療機関を受診していなかったものの、当直勤務を含む長時間労働に加え、担当患者33人のうち4人が死亡するなど強い心理的負荷があり、「業務と死亡の関連性は強い」と主張。「病院側は安全配慮義務に違反している」として賠償を求めた。

 今年3月に伊丹労働基準監督署に労災認定を受け、死亡時までにうつ病の症状がみられたことや、死亡までの2カ月間にそれぞれ70時間と79時間の時間外労働があったことが認められたという。

 病院は4日、「係争中であるためお答えは控えるが、(労働基準法違反となる)80時間超の時間外労働は認定されていない」などとするコメントを出した。(黒田早織)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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