秩序は誰のために 「らい予防法闘争」70年、多磨全生園で見学会

 ハンセン病患者が強制収容の撤廃などを掲げた「らい予防法闘争」から70年になるのを機に、東京都東村山市国立ハンセン病資料館が企画展を開いている。22日は、資料館がある国立多磨全生園を巡る見学会が開かれた。

 資料館主催の全生園の見学会は2019年以来。コロナ禍でこの3年は開けなかった。

 19人が参加したこの日の見学会では、1953年の闘争当時に決起大会や座り込みが行われた場所や、全国の療養所長が集まり入所者と会談をした場所などを約1時間半かけて見学。資料館の学芸員が当時の写真や資料を見せながら、その場所にまつわるエピソードなどを紹介した。

 府中市のウェブデザイナー上野昌男さん(39)は「歴史を学ぶ中でハンセン病に関心を持った。当時の全生園の所長が入所者に『園の秩序を乱さないように』と言ったというエピソードは、秩序は誰のためにあるのかを考える意味で興味深かった」と話した。

 豊島区の50代の女性は「ら…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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