突然命奪われ「どうして」 現場では献花と涙 杉並区の親子死亡事故

長妻昭明

 東京都杉並区で歩道を歩いていた女性と娘が、自動車整備工場からバックしてきた車にひかれ死亡した事故から一夜明けた27日、事故現場には大勢の人が献花に訪れ、手を合わせた。

 事故は26日夕方、都道沿いの歩道で起きた。近くに住むイラストレーターの杉本千尋さん(43)と、娘で小学1年生の凪(なぎ)さん(6)の死亡がその場で確認された。

 千尋さんと家族ぐるみで付き合いがあったという40代の女性は、「お互いの家を行き来してよく遊んでいた。突然命を奪われてなんで、どうしてとしか言いようがないです」と涙ぐんだ。

 イラストレーターの仕事の作業部屋も見せてもらったことがあったという。「子どもたちが大きくなり、たぶんイラストレーターとして頑張ろうと思っていた矢先だった。優しくてほんわかしていて今でも笑顔が思い浮かびます」と話した。

 痛かったと思うので、今は安らかに休んでください。女性はそう願って手を合わせたという。

 事故現場近くに住む別の40代の女性は、10歳の娘と一緒に手を合わせて、お菓子を供えた。「娘が同じ年代でここをよく通るので、手を合わせに来ました。クリスマスを幸せに過ごした翌日に突然、命を奪われるなんて言葉になりません」

 自動車整備工場について女性は、「珍しい外車や旧車がよく出入りしていた」と話した。事故以前にも工場から車がバックで都道に出る様子を複数回見たことがあるといい、「歩道を通る自転車とぶつかりそうな場面を何回か見たことがあった」と話した。(長妻昭明)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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