籠池被告が代表の法人に6100万円返還命令 大阪地裁

 保育園向けの補助金を不正に受給したなどとして、大阪市が学校法人森友学園(同市)前理事長の籠池泰典被告(67)=詐欺罪などで実刑判決、控訴中=が代表を務める社会福祉法人「肇國舎(ちょうこくしゃ)」に計約6100万円の返還を求めた訴訟の判決が12日、大阪地裁であった。森鍵一(もりかぎはじめ)裁判長は同法人に全額の返還を命じた。

 判決によると、同法人は「高等森友学園保育園」(同市、閉園)を運営。一定数の保育士が在籍している場合に受給できる市の補助金を、保育士が不足しているのに偽って申請。2011~16年度に補助金など計約6100万円を受け取った。

 判決は、法人側は市から受給要件について事前に説明を受けていたなどと指摘。同園が受給要件を満たしていないと認識して受け取った「悪意の受益者」だったとして、補助金などの返還を命じた。

 籠池前理事長は森友学園が運営する別の幼稚園で病気や障害のある園児に特別な支援をしたと偽るなどして府と大阪市の補助金など計約1億7千万円をだまし取ったとして今年2月に大阪地裁で有罪判決を受け、控訴している。市は今回の民事訴訟の補助金受給について、「故意性の立証が難しい」として籠池前理事長の刑事告訴を断念していた。(米田優人)


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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