米海兵隊の変容、沖縄で高まる負担増の懸念 新たな摩擦の可能性も

 日米両政府は2012年、在沖海兵隊を沖縄に約1万人残す一方、グアムに約4千人、ハワイや米本土などに約5千人を移すことで合意した。沖縄の基地負担を軽減するため、日本政府がグアム移転計画の総事業費86億ドルのうち最大31億ドルを負担することも決めた。

 だが、今年1月の外務・防衛担当閣僚による「日米安全保障協議委員会(2プラス2)」で、海兵隊の位置付けは大きく変わった。

 中国の軍備増強に対抗するため、連携して南西諸島の防衛を強化する方針を表明。沖縄県キャンプ・ハンセン金武町など)に駐留する第12海兵連隊のグアム移転を見直し、25年までに海兵沿岸連隊(MLR)に改編し、第3海兵師団司令部とともに沖縄に残すことを決めた。港湾や空港など日米双方の施設の共同使用を拡大し、共同訓練を増やすことでも一致した。

 2プラス2後の会見で、米国のオースティン国防長官は中国の台頭を念頭に「安全保障環境の厳しさが増している」と強調した。海兵隊については「より機敏で有能な部隊に置き換える」と説明した。

 日本政府の説明では、再編後の在沖海兵隊は約1万人で変わらないという。しかし、防衛省幹部は「地域情勢が変わる中、抑止力を強化した」と、事実上の軍備増強を認める。

 米海兵隊の再編と歩調を合わ…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment