続・未来の宇宙基地を南極で 零下20度の強風の中、隊員の手で

 太陽の光が差す時間は日に日に短くなる。5月になれば、最低気温は零下30度に迫る。外で作業できる時間も短くなり、月末の「極夜(きょくや)」入りを前に、焦る気持ちが募ってくる。

 少人数でも組み立てられる移動基地ユニットの実証実験。宇宙航空研究開発機構(JAXA)とミサワホーム国立極地研究所の共同プロジェクトは、将来の月面基地建設にも役立つ技術を目指し、過酷な環境の南極を舞台に、私たち61次越冬隊の手で始まった。

 日本から1万4千キロ、観測船しらせで荒波に揺られ、一緒に昭和基地へ来たユニットは二つ。平らにならした雪の上に並べた。2020年5月15日、白いカバーが7カ月ぶりにはがされると、太陽光発電用のパネルが壁面についた黒い箱が現れた。組み立て作業の「幕開け」だ。

12月21日南極記者サロン「過酷下も快適、建物技術を宇宙へも」

地球上最も過酷な環境で暮らす南極の越冬隊員たち。その建物には極寒やすさまじい風雪にも耐える工夫や秘密がいっぱい。宇宙基地にもつながる最新研究も進んでいます。越冬経験者が語り合います。参加無料。申し込みは募集ページ(https://ciy.digital.asahi.com/ciy/11006446)またはQRコードから。

 16、18日は並べたユニッ…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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