角津栄一
江戸期創業の老舗そば店「すかや本店」(群馬県高崎市)が1月31日、2世紀近い歴史に幕を閉じた。最後の営業とあって昼には数十人が列を作り、閉店1時間前にはそばが売り切れた。別れを惜しみ、須賀玲子社長にあいさつする常連客が相次いだ。
すかや本店は1830(天保元)年に創業。1968年にスズラン高崎店が開業すると、中心街から移った。中心街に店があったころを知る女性は「映画を見た後、すかや本店でそばを食べたのを思い出すわ」。当時の商店街の様子を懐かしそうに思い出しながら、須賀社長と言葉を交わしていた。
営業最後の日を迎え、須賀社長は数多くの常連客から声を掛けられた。「お客様から励ましの言葉をたくさんいただきました。一人ひとり、色々な思い出を語っていらっしゃいました」
スズラン高崎店は一時閉店し、約1カ月後、隣接地に新店舗がオープンする。営業終了後、スズランの高橋英二店長は店頭に集まった人たちに向けて、「たくさんのお客様に支えられて本日まで営業してきました。新店舗で笑顔で皆さまとお会いできるのを楽しみにしております」と述べた。(角津栄一)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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