肝臓がんはなくなる? B型・C型肝炎ウイルス感染減少

 肝硬変や肝臓がんの原因になる肝炎ウイルス。よく知られるB型やC型の感染者は減っています。これに伴い、ウイルス感染が原因で肝臓がんになる患者も減っていくと見られますが、果たしてこのまま病気を撲滅できるでしょうか。

 肝炎ウイルスに詳しい埼玉医大の持田智教授(消化器内科)にB型やC型の特徴を聞きました。

 B型もC型も血液を介して感染するウイルスです。B型は出生時の母子感染と幼少期の同一注射による予防注射などで広がりました。C型は、ウイルス発見前の輸血などの医療行為と、入れ墨などの観血的な行為が感染源となりました。

 感染すると、一過性に終わってウイルスが体内から自然に排除される場合もありますが、「持続感染(キャリア)」の状態になることも少なくありません。C型は約7割がキャリアになります。

 感染は血液検査で調べます。B型は、ウイルスのたんぱく質であるHBs抗原が陽性の場合に、C型はウイルスにより生じたHCV抗体が陽性の場合に、それぞれキャリアが疑われます。

 目立った症状もなく感染に気づかないキャリアの人もいますが、ウイルス感染によって、肝臓の細胞が長期間にわたって壊れ続ける「慢性肝炎」に至ることがあります。慢性肝炎の状態が続くと、肝臓が線維化して硬くなる「肝硬変」につながる恐れが出てきます。肝臓の線維化が進むと、肝臓がんが発生しやすくなります。

治療薬の開発を

 B型の治療では、2000年代…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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