脳が示す、いじめの恐ろしさ「痛みとして察知する」 中高生らに講演

 会議室のモニターに映し出されたのは、脳の一部が赤色で活動が強いことを示す画像。「何に関連したところだと思う?」。27日、奈良県立青翔中学校・高校(御所市)でいじめ防止に関する講演会が開かれた。講師の石田達也弁護士は「大事なのはいじめの恐ろしさを知ることです」と強調した。

 石田さんはいじめに関する事件を多く手がける。脳の画像は、「仲間はずれ」にされると脳はどう反応するかという実験の結果だ。「赤いのは痛みを感じる部位です」。暴力を伴わないいじめでも痛みを感じると説明した。「たった2分間でも痛みとして察知するんです」

 石田さんは「仲間はずれ」にされた時の脳の反応が、PTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症した人に近いといった実験結果も示した。PTSDは帰還兵や消防士ら、生きるか死ぬかの経験をした人が多く発症すると話し、仲間はずれにされることで、戦場に行くのと同じショックを受け、長期的な影響があると話した。

 被害者の救済、加害者の更生…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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