臨場感を追求、骨折68カ所 スタント界の「ボス」が語るその醍醐味

 ライオンの顔をしたテレビの特撮ヒーローを覚えていますか。半世紀前、白馬にまたがって駆け抜けた「快傑ライオン丸」を。

 この番組で主演俳優に代わって乗馬をしたのは、高橋勝大(まさお)さん(76)だ。映画やテレビのアクション場面で数々のスタントを担い、現在はスタントのプロ集団「タカハシレーシング」(川崎市麻生区)を率いる。「社長」よりも「ボス」と呼ばれる。

 群馬県生まれで、東京都内の小学校に通った。多摩川が遊び場で、流れに身をゆだねたり、魚をつかまえたり。

 長兄は殺陣師、姉は俳優という、芸能一家。身体能力にも恵まれ、兄から乗馬の指導を受けた。「馬に乗れる子役」として、幼いころに映画の世界に踏み入れた。

 中学校では水泳やサッカー、体操、陸上と複数の部を掛け持ち。兄に導かれて10代のころにはスタントや馬術指導を始めた。26歳で結婚、妻の実家のある川崎市麻生区に移り、会社事務所を置いた。

けがをして泣きは入れない理由は

 高所から飛び降りたことは数知れない。会社のウェブサイトには「できること」として、「火ダルマ」「4輪ハネラレ」などと記す。「肋骨(ろっこつ)、鎖骨……。骨は68カ所ほど折ったかな」

 けがをしても泣きは入れなか…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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