自宅内で背後から鈍器で襲われた可能性 福島・いわきの強盗殺人事件

 福島県いわき市勿来町窪田町通1丁目の住宅で3日夜に女性の遺体が見つかった事件で、県警は女性の身元をこの家に住む無職小松ヤス子さん(85)と特定し、強盗殺人事件として捜査本部を設置した。死因は頭部外傷で、後頭部から側頭部にかけて複数の傷があり、頭の骨が折れていた。県警は背後から鈍器のような物で何度も殴られた可能性があるとみている。

 小松さん方は木造2階建てで、周辺は住宅や商店が混在する地域。県警は150人態勢で聞き込みや防犯カメラの分析を続け、空き地や側溝、近くの川などを捜索した。

 小松さんは玄関から続く1階廊下に、うつぶせに倒れていた。小松さんの負傷状況から、県警は家の中で後方から襲われたとみている。また、遺体が発見された3日の正午ごろ、一人で自宅方向へ歩いて向かう小松さんの姿が近所の防犯カメラに映っていたという。

 室内は1階も2階も、たんすやクローゼットなどが乱雑に開けられ、物色された跡があった。窓を壊した形跡は見つかっていないが、玄関と勝手口の鍵はかかっていない状態だった。

 小松さんの長男が電話がつながらないのを心配して、3日午後7時ごろ、自宅を訪ねたところ、倒れている小松さんを発見し、事件が発覚した。(西堀岳路)

85歳女性 手芸店営み編み物教室も

 福島県いわき市勿来町で起きた強盗殺人事件の現場は、県立勿来高校に隣接し、普段は静かな住宅街と昔ながらの商店街が混在する地域だった。殺害された小松ヤス子さん(85)を知る人たちに動揺が広がった。

 近所の人によると、小松さんは公務員だった夫と2人の子どもを育てた。自宅兼店舗で針や糸を販売する手芸店を営み、編み物教室を開いていた時期もあった。東日本大震災で手芸店を兼ねていた住宅が傷み、道路を挟んだ反対側の土地に木造2階建て住宅を新築し、移り住んだという。

 5年ほど前に夫が他界してか…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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