自宅療養中に急変・搬送、県は「入院中に死亡」 岐阜

 岐阜県は22日、新型コロナウイルスに感染し入院中に死亡したと発表していた同県各務原市の70代男性が、実際は自宅で容体が急変し心肺停止となり、119番通報から約3時間後に救急搬送された病院で死亡が確認されていたと明らかにした。

 県によると、男性は19日に愛知県内で新型コロナウイルスの陽性が判明。岐阜県は同日中に入院先を決め、翌20日の入院を予定していた。20日未明、男性の容体が急変し、午前4時28分に家族が119番通報したが、搬送先が決まらず、同6時38分に心肺停止。同7時43分に岐阜大付属病院(岐阜市)に搬送され、死亡が確認されたという。

 県の説明では、入院先を決めた時より症状が悪化したことなどから、消防と保健所が搬送先を改めて探したが「複数の医療機関に断られた」という。県健康福祉部の堀裕行次長は「新型コロナの感染拡大で病床や医療提供体制が逼迫(ひっぱく)していることが影響した」と話した。20日に入院が決まっていたため、県はいわゆる「自宅療養者」にはあたらないとしている。県内5圏域のうち、各務原市や岐阜市が含まれる岐阜圏域では、確保病床の使用率が8割前後の状態が続いている。

 「入院中に死亡」と発表していたことは、「搬送先の病院から『入院扱い』との連絡を受けたため」としている。(松沢拓樹)


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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