英国でさらに感染力強いコロナ変異種 南アから流入か

 従来の新型コロナウイルスより最大7割感染力が強いとされる変異種が見つかった英国で、別の変異種の感染が2例確認された。ハンコック保健相が23日、明らかにした。いずれも数週間以内に南アフリカから入国した人と接触があったという。この変異種は先に確認された変異種よりさらに感染力が強いという。

 ハンコック氏は記者会見で、過去2週間で南アに滞在した人や、それらの人に近くで接触した人に対し自主隔離を求めた。新たな変異種については、英国で見つかった変異種よりさらに変異が進み、感染力も強いとし、「非常に心配している」と述べた。24日午前9時以降、英国籍者ら一部を除き、南アから英国への入国を一時的に禁止する。直行便の乗り入れも禁止するという。

 会見に同席したイングランド公衆衛生庁のスーザン・ホプキンス博士は、この変異種について「ワクチンが効く強力な証拠がある。ワクチンは強い免疫応答を生み出し、ウイルスの多くの変異に対して作用するからだ。私たちがもっているワクチンには全幅の信頼を置いており、接種をお勧めする」と述べた。

 英国では23日、新型コロナで入院している患者の数が2万人を超え、第1波のピークとほぼ同水準になっている。この日の死者も744人にのぼり、4月下旬並みの多さとなった。

 ハンコック氏は、感染者の数が先週、英国全土で57%増えたと述べた。感染拡大の状況に応じて導入している4段階の抑止策について、26日から各地で警戒レベルを引き上げることも明らかにした。(ロンドン=下司佳代子)


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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