菅首相会見全文(3)「不妊治療への保険適用を実現」(産経新聞)

 「若い人たちが将来も安心できる全世代型社会保障制度を構築をしてまいりたいと思います。待機児童問題については、経済成長の果実を生かして、72万人分の保育の受け皿の整備を進め、昨年の待機児童者数というのは、調査開始以来最少の1万2000人でありました。今後、保育サービスを拡充し、この問題に終止符を打っていきたい、こういうふうに思います。  さらに出産を希望する世帯を広く支援をし、ハードルを少しでも下げていくために不妊治療への保険適用を実現をします。安心して子供を産み育てることができる社会。女性が健康に活躍することのできる社会、そうした環境をしっかりと整備をしていきたいと思います。  また、外交および安全保障の分野については、わが国を取り巻く環境が一層厳しくなる中、機能する日米同盟を基軸とした政策を展開する考えです。国益を守り抜く。そのために、自由で開かれたインド太平洋を戦略的に推進するとともに、中国、ロシアを含む近隣諸国とも安定的な関係を築いていきたい、このように思います。  戦後外交の総決算を目指し、特に拉致問題の解決に全力を傾けます。この2年間、拉致問題担当相を兼務し、この問題に取り組んできました。米国をはじめとする関係国と緊密に連携し、全ての拉致被害者の1日も早い帰国を実現すべく、引き続き全力で取り組んでまいります。  また、7年8カ月の官房長官在任中は危機管理の責任者として、あらゆる案件に対応してきました。弾道ミサイルなどの安全保障上の脅威、自然災害、海外在住の日本国民へのテロの危険などさまざまな緊急事態、そうした危機に迅速かつ適切に対処してきました。  私は、それ以上に世の中には国民の感覚から大きくかけ離れた、数多くの当たり前でないことが残っている、このように考えてきました。省庁の縦割りによって、わが国にあるダムの大半は洪水対策に全く活用されてなかった事実、国民の財産の電波の提供を受け、携帯電話大手3社が9割の寡占状態を長年にわたり維持して世界でも高い料金で20%もの営業利益を上げ続けている事実。他にもこのような当たり前でないいろんなことがあります。それらを見逃さず、現場の声に耳を傾けて何が当たり前なのか、そこをしっかりと見極めた上で大胆に実行する。これは私の信念です。今後も揺らがず行っていきたいと思います。  私が目指す社会像、それは自助、共助、公助そして絆であります。まずは自分でやってみる。そして、家族地域で、お互いに助け合う。その上で政府がセーフティーネットでお守りをする。こうした国民から信頼される政府を目指していきたいと思います。そのためには行政の縦割り、既得権益、そしてあしき前例主義、こうしたものを打ち破って規制改革を全力で進めます。  国民のためになる、ために働く内閣を作ります。国民のために働く内閣。そのことによって国民の皆さんのご期待にお応えをしていきたい。どうぞ皆さまのご協力もお願い申し上げたいと思います。以上を持ちまして私のあいさつに代えさせていただきます」 =(4)につづく

Source : 国内 – Yahoo!ニュース

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