藻類を研究して50年、山形に移住した教授「無駄な学問なんてない」

 ノリやワカメ、ミドリムシなどの「藻類」は近年、地球温暖化の原因とされる二酸化炭素(CO2)を吸収してくれる存在として脚光を浴びている。瑞宝中綬章を受章した山形県西川町在住の植物分類学者、原慶明さん(78)=山形大学名誉教授=は、30万種以上あると言われる藻類の世界に魅せられ、半世紀以上にわたって研究してきた。

 東京都出身。幼いころから植物に興味があり、東京教育大学(現在の筑波大学)理学部に進学。初めて藻類の授業を受けた時の衝撃は忘れられない。「同じ個体がオスにもメスにもなれる。なんてしなやかで自由な生き方なんだと」。同大大学院に進み、藻類研究に没頭した。筑波大助教授などをへて、1995年に山形大理学部の教授となり、山形に移住した。

 一種類でも多くの藻類を調べ…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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