虐待から子守る一時保護所、指摘された人権侵害の実態

 虐待などの理由で児童相談所(児相)に保護された子どもたちが最初に身を寄せる「一時保護所」について、東京都の第三者委員が、子どもを管理するルールを「過剰な規制で人権侵害にあたる」と指摘していたことが、朝日新聞が入手した資料でわかった。一方で、定員超過や職員不足が運営に悪影響を及ぼしていることにも言及している。

〈一時保護所〉 虐待や非行などの理由で保護が必要と児童相談所長か都道府県知事が判断した子どもたちが最初に生活する場所。各都道府県に最低1カ所あり、全国には2018年10月時点で計137カ所。

 3月末に都に提出された意見書を、情報公開請求で入手した。一時保護所は児相が運営し、被虐待児や非行などの子を24時間受け入れ、保護する施設。所内での子どもたちの処遇をめぐっては、各地で問題が指摘されているが、第三者の立ち入りが極めて難しいため、具体的な問題点が明らかになることはこれまでほとんどなかった。

 都は昨年度から、一時保護所についての第三者委員制度を導入した。このほか外部評価を実施しているのは、横浜市や京都市など一部の自治体にとどまる。

 都の第三者委員となった弁護士4人は手分けして、7カ所の一時保護所にそれぞれ毎月1回ずつ平均5時間訪問。子どもや職員の話を聞いたほか、一緒に食事をするなどして生活状況も観察した。

 意見書は、一時保護所によって…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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