衰弱した少女を放置し死なす、容疑の義父逮捕 死亡の実母も送検へ

 和歌山市の集合住宅で昨年6月9日、住人の鶴崎心桜(こころ)さん(当時16)が死亡した事件で、和歌山県警は16日、同居していた派遣社員の木下匠(しょう)容疑者(40)=和歌山有田市野=を保護責任者遺棄致死の疑いで逮捕し、発表した。認否は明らかにしていない。

 木下容疑者は鶴崎さんの母親の夫で、鶴崎さんとは血縁がなかった。37歳だった母親は昨年6月9日、大阪府南部の海上で鶴崎さんの妹(当時4)とともに遺体で見つかった。近くの関西空港連絡橋から飛び降りた可能性が高いという。

 県警は母親も鶴崎さんの死亡に関与していたとみており、容疑者死亡のまま保護責任者遺棄致死容疑で書類送検する方針。

 捜査1課によると、木下容疑者と母親は、同居の鶴崎さんに継続的な身体的虐待を加え、6月8日ごろには鶴崎さんが身動きするのも不自由なほど衰弱していたのに医療措置を受けさせず、死亡させた疑いがもたれている。

 鶴崎さんの死因は全身打撲による外傷性ショックだった。同課は木下容疑者と母親が遅くとも昨年5月ごろから、鶴崎さんの背中をひじでたたいたり、髪をつかんで引っ張ったりといった暴行をしていたとみている。

 木下容疑者は昨年6月9日夜、和歌山市の和歌山港で路上に座り込んでいるところを発見された。「精神的に嫌なことがあり、カフェインを服用して首をつろうとしたが失敗した」と説明したという。

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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