被爆地の若者は声を届ける 核禁条約、政府が背向けても

 核兵器を全面的に違法とする初の国際法「核兵器禁止条約」が来年1月、発効することになった。推進役の一端を担ったのは、若い世代が中心となった国際NGOだった。日本政府が条約に背を向ける中、政治の世界に声を届けようと、被爆地の若者たちも活動を続けている。

 ガッツポーズや笑顔をちりばめたコラージュ画像をSNSに投稿して、核兵器禁止条約の批准50カ国・地域到達を祝ったのは、広島の若者たちでつくる「核政策を知りたい広島若者有権者の会」、通称「カクワカ広島」だ。広島出身で大学2年の共同代表、高橋悠太さん(20)=横浜市=は「核兵器禁止が国際的な規範になる。政治家の姿勢も変わらざるをえないだろう」と期待する。

 会は昨年1月、北九州市出身で広島在住の田中美穂さん(26)らと立ち上げた。モデルは、条約採択の推進力を担ったとしてノーベル平和賞を受賞した欧米の若者グループ「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)だ。

 「条約に賛成ですか、反対ですか」。県選出の国会議員ら23人の意識を知りたくて、事務所に電話をかけたり手紙を送ったりして、一人ひとりに接触してきた。8人が応じてくれ、その内容をSNSにアップした。

 「現段階では批准するべきでは…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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