袴田さん再審可否、東京高裁へ差し戻し 無罪の可能性も

 1966年に静岡県で一家4人が殺害された事件で、死刑が確定した元従業員・袴田巌さん(84)=釈放=について、最高裁第三小法廷(林道晴裁判長)は、裁判をやり直す「再審」の開始を認めなかった東京高裁決定を取り消し、高裁に審理を差し戻した。高裁が改めて再審の可否を審理し直すことになり、無罪につながる再審が始まる可能性が残った。

 袴田さんは、静岡地裁が2014年に再審を決定したのと同時に、48年ぶりに釈放された。今回の決定で死刑の執行停止と釈放は維持される。22日付の決定。5人の裁判官のうち3人の多数意見で、2人は「差し戻しではなく再審を開始すべきだ」と反対の立場をとった。再審に関する最高裁の審理で反対意見がついたのは初めてとみられ、極めて異例だ。

 袴田さんは、みそ工場に住み込みで働いていた66年、敷地内の専務(当時41)方で一家4人をくり小刀で刺し、現金20万円などを奪って放火、殺害したとする罪に問われた。公判段階から一貫して犯行を否認している。

 事件発生から1年2カ月経った…

2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment