警備態勢が不十分の声も 自転車レースの死亡事故めぐる安全対策会で

石垣明真

 昨年9月に自転車ロードレース「ツール・ド・北海道」で起きた死亡事故をめぐり、警備態勢に不十分な点があったことが30日、分かった。主催協会が、事故当日に配置されていた警備員約100人や警備会社に行ったアンケートなどから明らかになった。

 専門家でつくる第三者委員会「安全対策検討会」の第3回会合で共有された。アンケートの回答によると、事故当日の警備員の連絡手段は主に携帯電話で、全体の状況を複数が同時に把握するためには無線機が必要だったという意見があった。萩原亨座長=北大工学研究院教授=は「無線でやり取りできる環境が整っておらず、(連絡の)即時性という点において態勢が不十分だった」と指摘した。

 その他にも、自転車レースなどの動くイベントの警備に慣れておらず難しかった、といった意見や、警備関係者全体で情報交換する機会がほしかった、といった意見が寄せられた。

 レースの警備は複数の会社が担ったが、主催協会はその説明を代表の一社だけに行い、そこから各社に周知してもらっていた。協会の高松泰常務理事は「警備員への講習が足りなかった。具体的にどういったポイントを伝えるべきか、今後精査していきたい」と話した。(石垣明真)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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