豪雨犠牲の同級生、一緒に卒業式 席に写真、広島の小学校(中国新聞デジタル)

 広島県呉市立の各小学校で21日、卒業式があった。2018年夏の西日本豪雨で犠牲となった川野敬大君=当時(10)、小学5年=が在籍した昭和南小(同市焼山此原町)では川野君の席が設けられ、名前が呼ばれると卒業生全員で返事。川野君を含む48人が共に巣立った。

川野君のポスター「いつまでも大切 ぼくの友だち」

 式場の体育館には、川野君が「いつまでも大切 ぼくの友だち」と4年生の時に描いたポスターなども掲示され、席には写真が置かれた。

 江口修三校長は卒業証書を席にそっと立て掛け、「皆さんの将来は、一緒に卒業する川野君が見守っています。夢を実現するために努力し、自分を輝かせてください」と呼び掛けた。卒業生は一緒に歌っていた「始まりの唄」を合唱して式を締めくくった。

 西日本豪雨で川野君は家族3人と土石流に巻き込まれて亡くなった。同級生は「一緒に卒業を」との思いを胸に、豪雨後も教室に川野君の机を置き、写真を飾っていた。山口県への修学旅行でも写真を持参し、共に歩みを刻んできた。

 卒業生代表であいさつした浅井杏海(あんな)さん(12)は「生きていることは当たり前ではない。全ての命は尊い。だからこそ一日一日を一生懸命に生きる」と誓った。

中国新聞社

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Source : 国内 – Yahoo!ニュース

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