贈賄側、市議に受注調整依頼か 奈良県御所市の汚職公判で検察側主張

浪間新太

 奈良県御所(ごせ)市の火葬場事業を巡る汚職事件で、贈賄罪に問われた建設会社元役員2人の初公判が19日、大阪地裁であった。検察側は冒頭陳述で、市内の別の建設業者に市の防災施設整備事業を受注させる代わりに火葬場事業を受注する計画をたて、市議の小松久展被告(70)=加重収賄罪で起訴=に受注調整を依頼したと主張した。

 建設会社「ゴセケン」元会長の西本登美雄被告(73)と元社長の中本喜則被告(57)は2021年6~12月、小松被告が火葬場事業の受注調整を知りながら市議会定例会で関連議案に異議を唱えず、賛成した見返りに計7500万円の賄賂を渡したとして、大阪地検特捜部に贈賄罪で在宅起訴された。元役員2人は初公判で起訴内容を認めた。

 検察側は、西本元会長が受注調整を考案し、19年2月、別の建設業者と親しかった小松市議に依頼した結果、ゴセケンが代表企業の共同企業体(JV)が火葬場事業を約24億6600万円で受注したと説明。西本元会長らは20年7月ごろ、賄賂の額を受注額の3%にすると決め、架空の請求書で作った裏金を原資にしたと述べた。(浪間新太)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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