道は川に、街は泥だらけ、車は廃車、その時函館で何が

 10年前の東日本大震災で、北海道函館市の函館駅周辺は津波で浸水した。当時、函館支局員だった記者は、何度も押し寄せる津波の恐ろしさを肌で感じていた。

 地震発生時は五稜郭公園前電停に近い、函館市梁川町のテーオーデパートの本屋にいた。そこで酔うような横揺れに襲われた。

 当時の函館支局は函館山のふもとの宝来町にあった。急いで車で支局へ戻り、電話で警察や自治体に被害状況の取材を始めた。

 午後3時14分、函館にも津波警報と避難勧告が出た。やがて、テレビで流れる東北の津波の映像に目を奪われた。

 函館も東北のようになるのか。不安がよぎったが、いざとなれば近くのビルに逃げようと心を決め、カメラを手に函館駅前に向かった。

 駅はすでに閉鎖され、ほとんど…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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