避妊、妊娠、出産… 一方的に負わされる負担と責任 女性たちの声

 避妊、妊娠、中絶、出産、子育てにいたるまで、負担と責任を一方的に負わされることの多い日本の女性たちは、現状についてどう考え、何を必要としているのでしょうか。朝日新聞フォーラム面のアンケートに回答いただいた人たちに、自身の経験や思いを聞きました。

「男女が平等に責任をとる世の中に」 20代シングルマザー

 妊娠中に交際相手と別れ、出産した九州地方に住む20代半ばの女性は、「相手と付き合ったのも別れたのも自分なので、私は私の責任を果たそうと思っています。相手には相手の責任をとってほしいだけです」と話す。

 同い年の男性と付き合っていた。性交中にコンドームが外れてしまい、緊急避妊薬を飲んだが妊娠した。電話で伝えると、「突然のことなので、よく考えて明日連絡する」と言われた。翌日、LINEで届いたメッセージには、「どうしたい?」と聞く言葉は一切なく、中絶の仕方と近くの病院が羅列されていた。

 今はお互い仕事を頑張るときだが、ゆくゆくは結婚するのかなと思っていた相手だった。しかし、まだまだ遊びたかったんだと感じた。自分も妊娠に動揺していたが、「おろしてほしい」という意見を一方的に押しつけられ、「私は産みたい」と気づいたという。

 相手の親を交えて話すと、「大事な孫だから」と産むように勧められた。その場に流されるように相手も結婚と出産を承諾した。一緒に住み始めたが、無責任な態度に口論が絶えず、婚姻届を出さないまま、妊娠22週目でのけんかをきっかけに別れることを決めた。

 そして、出産を迎えた。少し…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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