酒に酔って診察した大阪入管の常勤医 「暴言や誤処方」複数の証言

浅倉拓也

 大阪出入国在留管理局の常勤医が酒に酔った状態で診察をしたとして懲戒処分された問題で、大阪の弁護士有志が4日、「調査が不十分」などとして大阪入管に質問状を送り、公表した。酒酔い状態で診断した期間や患者数など詳細が分からないことや、酒酔い以外にも問題が指摘されていることについてただした。

 大阪入管は8月31日、常勤医の50代女性について、今年1月20日に酒に酔った状態で勤務し、収容者1人を診察したなどとして、停職1カ月にしたと発表した。医師は退職した。

 一方、収容者の支援者らによると、この医師については、複数の収容者が不適切な診療や暴言などを訴えていたという。誤った薬を処方され症状が悪化したと訴える収容者もいる。

 しかし、大阪入管は処分の発表で「そうした問題は確認できなかった」としている。

 中井雅人弁護士らは記者会見し「暴言や不適切な投薬などは、当事者や支援者らへの聞き取りもなく、調査をした形跡がないのが問題だ」と話した。より詳しい調査や再発防止策を文書で求め、大阪入管や出入国在留管理庁に回答を求めた。(浅倉拓也)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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