長崎のクルーズ船、約60人の感染確認 陰性者は帰国へ

 長崎市に停泊中で、乗員の新型コロナウイルス感染が相次いでいるイタリアの大型クルーズ客船コスタ・アトランチカ(8万6千トン)について、新たに乗員約60人の感染が確認されたことが25日、関係者への取材で分かった。乗員623人全員の検査を終え、感染が判明した乗員は約150人に上る。

 24日までに判明した感染者は91人。その後、残る約290人の検査をした結果、約60人が陽性だった。乗員は日本人1人以外は全員外国籍。乗客はいない。

 県などの説明によると、船内では乗員全員が個室にいるが、陽性者と陰性者の部屋が混在している。こうした状況を確認するため、24日夕、国立感染症研究所の医師ら3人が初めて船内に入った。

 一方、客船を運航するコスタクルーズの日本支社は同日、国土交通省と厚生労働省と協議の結果、陰性の乗員を母国に帰国させるとの方針を発表。日本政府関係者によると、多くを占めるフィリピン人の陰性の乗員については、同国のチャーター機で帰国させる方向で調整しているという。

 客船は、中国で予定していた修繕工事が新型コロナウイルスの影響でできなくなり、2月下旬から同市の三菱重工業長崎造船所香焼(こうやぎ)工場で修繕を受けていた。この工場には、同じ船会社の大型クルーズ船がほかに2隻停泊し、乗員は計約1千人にのぼる。政府関係者によると、この2隻は26日までに出港予定という。


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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