阪神・淡路大震災乗り越え86年 そごう神戸店が閉店

 神戸市の中心市街地、JR三ノ宮駅前にある「そごう神戸店」が30日閉店した。阪神・淡路大震災(1995年)の被害を乗り越え、市民に親しまれてきたが、86年の歴史に幕を下ろした。「神戸阪急」に店名を変え、同じ建物で5日から営業を始める。

 1933年に開業したそごう神戸店は70年代以降、売上高で神戸の「地域一番店」になった。阪神大震災では本館の5階以上が崩れて休業し、96年に全館開業にこぎつけたが、売り場面積は減り、その後、「一番店」の座を大丸神戸店に奪われた。阪急阪神百貨店を傘下にするエイチ・ツー・オーリテイリングが2017年、そごう神戸店の事業を引き継いでいた。

 最終日の30日、別れを惜しむ多くの人々が駆けつけた。兵庫県明石市の魚住富子さん(86)は震災前の約20年間、店でレジ打ちの仕事をしていたという。「最後ということで懐かしくなって来ました。名前が変わるというのはやっぱり寂しい」と話した。

 神戸阪急は看板の付け替えなどのため1~4日は休業する。9階の催事場を広げ、物産展など食の催しに力を入れる。地下の食品売り場は改装し、11月にグランドオープンする予定。(森下友貴、川嶋かえ)


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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