陸自ヘリ事故で第8師団長の死亡を確認 自衛隊幹部「大きな損失」

成沢解語

 沖縄県宮古島周辺で陸上自衛隊の隊員10人が乗ったヘリが消息を絶った事故で、防衛省は21日、現場海域の海底から引き揚げた5人のうち、1人は事故当時に第8師団長だった坂本雄一陸将(55)と確認されたと発表した。家族の面会とDNA鑑定で確認した。

 第8師団長は熊本、宮崎、鹿児島を管轄する約5千人の同師団トップで、有事の際に南西防衛を担う中核的な指揮官。坂本陸将は3月30日付で着任し、4月6日に事故に遭った。自衛隊幹部は「好人物だった。部隊の運用や防衛力整備に精通し、将来を嘱望されていた。自衛隊全体にとって大きな損失だ」と惜しむ。

 事故機に乗っていた10人のうち21日までに6人が見つかり、引き揚げた5人の死亡が確認されている。このうち、2人は第8師団司令部幕僚長の庭田(にわた)徹1等陸佐(48)▽同司令部の神尊皓基(こうそひろき)3等陸佐(34)と確認されたと防衛省が20日発表していた。

 機体の引き揚げに向けて防衛省は21日、民間業者が参加する入札を実施し、業者が約10億円で落札した。月内にも作業準備を始め、引き揚げのスケジュールを詰める。(成沢解語)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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