震災で路面に段差、でも救助に向かう緊急車両のために 高速道で訓練

 阪神・淡路大震災から28年となった17日、大阪府警などは大阪府松原市で工事中の阪神高速道路を使い、巨大地震を想定した訓練を実施した。被災地へ向かう緊急車両を通行させるために必要な路面の補修や放置車両の移動といった手順について、日本自動車連盟(JAF)などが連携を確認した。

 府警によると、新型コロナの影響で、高速道路を使った大規模な災害訓練は3年ぶり3回目となる。この日は約70人が参加した。念頭に置かれたのは、今後30年以内に70~80%の確率で起こるとされる南海トラフ地震への対応だ。

大阪府警などが高速道路上で災害時の訓練を実施した=山本逸生撮影

 午前11時、災害で停電が起きたとの想定で訓練が始まった。信号機が使えなくなり、松原市三宅中1丁目の交差点に立った松原署員らが手信号で交通整理にあたった。警察官が腕を垂直や水平に上げている時、正面と背面の道路は赤信号となる。誤って交差点内に進入しようとする車には警笛を鳴らして制止した。信号機は持ち運べる発電機を使って警察官が復旧させた。

 その後、訓練の舞台は、工事で通行止めになっている同市内の阪神高速道路上へ。災害時には路面に亀裂が走ったり、物が散乱したりする。人命救助や支援物資を輸送する緊急車両が被災地に無事、到着できるよう、各機関が協力して路面の安全確保にあたった。

 「路上に段差あり。車両2台…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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