青森発ヒバ爆弾は驚異のパワー 教えてくれたのはブタ

 天然の3大美林をご存じだろうか。木曽ヒノキに秋田スギ。もう一つが青森ヒバである。青森県下北半島の風間浦村でヒバの建材と木工品を作り、「カビに対し驚異的な抗菌力を持ち、シロアリを寄せ付けない唯一の木」と言う。部材に使われた中尊寺金色堂や弘前城を見れば、耐久性の高さが歴史的にも理解できる。

 ヒバのおがくずを固めた除湿・消臭材「ヒバ爆弾」は累計60万個を超す売り上げを記録。水分を吸収して膨らむ様子から命名し、黒と黄の危険そうな包装紙にした。客を笑わせ、喜ばせたくて、そんなことばかり考える。

 当初、燃料にするつもりだった。男性従業員との間であった開発現場のやり取りを再現すると――。「これに小便をかけて、かいでみろ」「自分のおしっこを自分でかげって言うんですか?」「黙ってやってみろ」「社長、臭いません!」「よし! ただ今よりこの製品は消臭材にします」。今のご時世ではハラスメントの際どさがあるかもしれないが、アイデア製品を生む発想力とデザイン力で従業員10人を引っ張る。

 19歳で父が経営する村の製材…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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