首里城、空襲の瞬間 36秒カラー映像、市民団体が公開

 太平洋戦争の沖縄戦で、那覇市の首里城が空襲される映像を、大分県宇佐市の市民団体「豊の国宇佐市塾」が2日に公開した。映像は米国立公文書館から入手し、焼失前の首里城と、煙に包まれる様子が収められている。

 宇佐市塾は2011年から米軍撮影のフィルムを同館などから入手し、各地の空襲被害の発掘を続けている。首里城の映像はカラーで36秒間。1945年4月18日撮影分に、米空母ホーネットの艦上爆撃機など26機が首里市街地を爆撃し、首里城正殿や首里第一国民学校などが煙に包まれるのが映っていた。爆撃機の搭乗員が手持ちのカメラで撮影したという。

拡大する爆撃で煙に覆われる首里城一帯=豊の国宇佐市塾提供

 当時、首里城の地下壕(ごう)には旧日本陸軍の司令部があった。沖縄県や首里城公園管理センターによると、正殿の焼失時期が分かる史料はなく、証言する人によって45年4月と艦砲射撃があった5月に分かれているという。同塾の平田崇英(そうえい)代表(71)は「これだけ煙が出ていて建物が無傷ということは考えられず、(4月の空襲で)大きな被害が出ていた可能性がある」と指摘する。(大畠正吾)


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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