高温の湯をよけた痕なし 3歳児虐待死、動けないようにした疑い

会員記事

野崎智也、山本逸生

 大阪府摂津市マンションで新村桜利斗(おりと)ちゃん(3)が死亡し、母親の交際相手の無職松原拓海(たくみ)容疑者(23)=羽曳野市=が殺人容疑で逮捕された事件で、桜利斗ちゃんの体に、高温の湯を頭部付近から浴び続けたことをうかがわせる痕跡があったことが捜査関係者への取材でわかった。

 府警は、松原容疑者が何らかの方法で桜利斗ちゃんを動けないようにし、シャワーなどで湯をかけ続けた疑いがあるとみている。

 捜査関係者によると、桜利斗ちゃんの死因は全身の広範囲に及んだやけどに伴う熱傷性ショックで、特に頭部から上半身にかけての皮膚のただれが激しくなっていた。

 やけどを負うような高温の湯が体にふれた場合、通常は体を動かしてよけようとするが、桜利斗ちゃんの体には湯をよけようとしたことをうかがわせる痕はなかったという。

 府警が複数の医師らに意見を求めたところ、桜利斗ちゃんは上半身を中心に5分以上、湯がかかり続けた可能性が高いという。

 松原容疑者は府警の調べに「(湯を)故意に浴びせたわけではない」と容疑を否認する一方、「シャワーの温度を徐々に上げて(桜利斗ちゃんを)驚かす遊びをしていた。60度まで上げて出しっぱなしにし、自分は別の部屋でゲームをしていた」と話したという。

 府警によると、松原容疑者の逮捕容疑は8月31日午後、摂津市鳥飼本町5丁目のマンションの一室で、桜利斗ちゃんに高温の湯を浴びせるなどし、全身やけどに伴う熱傷性ショックで殺害したというもの。桜利斗ちゃんの母親は当時外出中だった。

人懐っこい「おりちゃん」、悼む声あふれる

 大阪府摂津市の自宅で全身にやけどを負って死亡した新村桜利斗(おりと)ちゃん(3)は、周りから「おりちゃん」と呼ばれ、かわいがられていた。成長を見守ってきた人たちは早すぎる死を悼む。

 「にこっと笑うと、目が細く…

この記事は会員記事です。残り486文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment