(科学季評)人間だけが「考える」のか 自然が持つ主体性とは 山極寿一(朝日新聞デジタル)

 西洋の哲学は「考える」行為を人間だけに認め、科学は自然を客観的に捉え、自然を管理する権利と責任を人間に与えた。だが、本当に人間だけの特権だろうか。自然は主体性を持たない管理されるだけの存在なのか。今日の大規模な自然破壊を引き起こしたのは、人間中心の考えに誤りがあるからではないか。そうした疑念から、先日パリで仏高等研究院、京都大、総合地球環境学研究所(京都市)、ユネスコの共催によるシンポジウム「自然は考えるのか?」が3日間にわたり開かれた。
 初日に昨年コスモス国際賞を受賞したオギュスタン・ベルク氏が自身の唱える「風土学」について、最終日に私が「自然学の窓としての日本哲学と霊長類学」と題して基調講演を行い、3日間、約20人の研究者が人間と自然との関係性、生命や環境のつながりについて学際的に議論した。…… 本文:2,188文字 この記事の続きをお読みいただくには、朝日新聞デジタルselect on Yahoo!ニュースの購入が必要です。

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